中古レコード、CDの買取や販売について、また日々の経営について、考えたこと、伝えたいこと、などいろいろ書いていきます。月に1~2回、更新していく予定です。
閉店するにもマナーがある!店主の引き際の心得とは。
更 新:2025-06-15
テーマ:中古レコード店の経営
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<目次>
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■お客に嘘をついて閉店した、R店の店主。</span>
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昨年、札幌北区のR店が閉店した。店主一人の小さな店で20年ぐらいやっていた。どの業界でもそうだが、不況になれば体力のない弱いところから閉店する。まあ、そこまでは仕方がない。わたしが驚いたのは、そのやめ方だ。お決まりの半額セールをやるも、店主は閉店を否定。「閉店ではなく、事情があってセールをやっている」とお客にわけのわからない嘘の説明をして閉店したのだ。
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しかし、そんなバカなことって、あるだろうか? こんな店が同じ札幌で、今まで堂々と中古レコードを名乗っていたのかと思うと、同業者として情けないやら恥ずかしいやら。
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■どんな閉店が、正しいと言えるのか。</span>
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何をどうしようと店主の勝手だろう、と思うかもしれないが、それは違う。
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店は店主が勝手にやっているようで、そうではない。店も社会的な存在だから、社会的責任を背負っている。閉店するさいにも正しいマナーってものがある。</span>
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そもそも閉店セールというのは在庫処分のためであると同時に、長年お世話になったお客様への感謝の意味もあるだろう。それをきちんとやってフィナーレとするのがのぞましい。しかしR店の場合はお客をだまし討ちした形で、勝手に辞めてしまった。現在、店舗を営業中の人は、こんなマネはしてほしくない。
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■やめる潮時を間違えるな!</span>
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閉店と言えば、経営不振で借金を抱える人もまた多い。借金で首が回らなくなり、閉店に追い込まれる。わたしの周辺でも、借金を抱えた半数以上は家族や友人も失い、無一文からの再スタートを余儀なくされる。何年間かトラックに乗ったり、本州の自動車工場などに出稼ぎに行ったり。借金返済の忍耐生活だ。そういう人達を私はこれまで嫌になるほど、見たり聞いたりしてきた。
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なぜ、多額の借金を背負ってしまうのか。なぜ、資金に余裕のある状態のときにやめられないのか。
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結論を言おう。やめるタイミングを間違えている人が多いのだ。もっと早く傷口が大きくなる前に見切りを付けていれば、ここまでひどいことにはならなかったかもしれない。ズルズルやってるから、借金が膨らんでいく。
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人間は弱い生き物だ、とつくづく思う。自分で「辞める」という決断がなかなかできない。ついつい、何とか頑張ればよくなるのでは、と思ってしまう。だが実際には経営が上向くことはほとんどないのだ。
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わたしがここで言いたいのは、閉店には潮時があるということだ。</span>
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これは、いくら大きな声で言っても言い過ぎではない。経営においては、潮時を逃すとひどいことになりかねないのだ。
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では、いいタイミングで閉店するにはどうしたらいいか。潮時はどうすればわかるのか。
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まずはしっかりと先を見通したうえで、いつ、どんな形で閉めるのかを計画的にやっていく必要がある。当然ながら、遅くとも半年前、できれば1年ぐらい前に決断できればいいと思う。
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閉店セールは、3か月以上前に通知し、2~3か月かけて、閉店する。また、通知する前から、やっておくべき準備というものもあるだろう。
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