中古レコード店店長の
経営ブログ

中古レコード、CDの買取や販売について、また日々の経営について、考えたこと、伝えたいこと、などいろいろ書いていきます。月に1~2回、更新していく予定です。

脱サラして、中古レコード店を開業するための経営修行は、現在の会社に勤めながらでも十分できる!

更 新:2022-08-31
テーマ:中古店の開業マニュアル

中古レコード店を開業して成功するには、商店経営の勉強と修行が必要だ。一般の会社に勤めている人が、会社で普通に仕事をしながら、勉強と修行をして経営の基礎を創るには、どうしたらよいのか?今回は、その考え方と具体的な方法を、段階を追って詳細にご説明する。


<目次>
❶シロウト経営者があまりにも多い、不思議な世の中。
❷脱サラを決意した、その日のうちから修行ができる!
❸「本での勉強」と「仕事を通しての経営の修行」をワンセットで取り組むことで、経営力はグングン身につく。
❹私のオススメする経営書アレコレ
❺ステップ1 会社のすべての業務、内外の情報を把握する!
❻ステップ2 会社の業務内容を適正評価、その問題点をあぶりだす。
❼山頂から展望するような、大きな視野を手に入れる!
❽ステップ3 自分の考えを持ち、会議などでどんどん提言していく。
❾人間関係には、要注意だ!
❿ステップ4 提案したアイデアを実行! 経験値を高めていく。
⓫ステップ5 市場調査は重要だ! 市内の各レコード店を、しっかり調査、研究すること。
⓬たくさんの経営者の話を聞こう!
⓭まとめ。独自の経営戦略を考え、計画をたてよう!
☆次回以降の掲載予定!


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❶シロウト経営者の店があまりにも多い、不思議な世の中。
前回ブログでも、散々述べさせてもらったが、再度言わせてもらう。 毎年のように新たな店や会社がたくさんできるが、基本が全くできていないシロウト経営者や仮免経営者の出店があまりにも多く、呆れるばかりだ。(中古店に限らない) 結果、店はどんどんできるものの、どんどん潰れていく。

これはまるで、初めて車に乗る人が、いきなり高速道路で暴走するようなものだ。当然ながら大事故を起こす。中には、アクセルとブレーキの区別ができない人や、道路標識や信号機を知らないような人が、多数含まれている。いったい、いつまでこんなバカげたことが繰り返されるのだろうか?

平成以降、小さな店の経営は、それ以前と比較して格段に厳しくなっており、しっかり経営の勉強をしていなければやっていけない時代になったと思う。

逆に言えば、基本をマスターできた人は、必ず自営業で生きていける。その基礎、土台をつくるためには、経営の勉強と実践的修行、そして綿密な計画(戦略)が必要だ。

❷脱サラを決意した、その日のうちから修行ができる!
経営の勉強、修行は、それなりに時間がかかる。 脱サラ、開業をいつまでに実行するか、目標をきちんと決めるべきだ。まずこれが一番大事。できれば人にも言ったほうが良い。ここでグズグズして決められない人は、たぶん一生できない。やるのかやらないのか、いつまでに実行するのか。そこが決まれば後は自然に決まる。

仮に5年後に開業と決めたなら、あとは、その5年間でどんな勉強をして、どう修行をしていくかを決めていけばよい。これを強い意志で決められれば、半分はもう、成功したようなものだ。

残念だが、決められないタイプの人は自営業には向いていない。仮にやったとしても、ろくなことにはならないということを、ご忠告しておく。自営業は、大小様々な決断をしなければいけないことが多い。優柔不断な人がやることではない。

物事の成否というのは、気持ちの強さや勢いというものが決定的にものを言う。為せば成る!という絶対的な決意が大事だ。音楽の知識が不十分だとか、接客に自信がないだとか、そういう小さなことは何とでもなるものだ。

ところで、修行といっても何をどうやったらいいかわからない、という人が多いと思う。

前回ブログでも書いたが、 修行のために、どこかの中古レコード店でバイトする必要はない。大事なことは、経営の基礎土台をしっかり創ることであって、レコードそのものとはあまり関係がない。レコード店でのんびりバイトするより、厳しい一般企業で苦労したほうが、ずっと経営力は鍛えられるはずである。 (※事実、優良レコード店を見てみても、レコード店出身者は少数派で、むしろ一般企業で頑張ってきた人のほうが多い。)

したがって、あなたが現在、会社にお勤めなら、辞めることなくそこで修行できる。(前回ブログ参照。R4・6・16)決意したその日のうちから、修行に取り組み、グングン経営力を伸ばすことができるのだ。

そんな方法が本当にあるのか!と驚かれるかもしれないが、以下にご紹介する方法をよく読んで頂きたい。誰でも納得いただけると思う。

ただし、どんな職場でもいいというわけではない。 修行場所として適さないところもあるので注意されたい。(前回ブログ参照)

ちなみに、脱サラ開業の成功率は、20代後半から30代までが高いという統計がある。成功率は、40過ぎるとむしろ低下する。
脱サラ開業するには、若さによる勢いとか熱量といったものが、どうしても必要だ。40過ぎてからでは遅いのだ。

❸「本での勉強」と「仕事を通しての経営修行」をワンセットで取り組むことだ!

何事も、上達するには勉強と修行(練習)はワンセットである。どちらが欠けても上手くいかない。したがって家での勉強も当然しなければいけない。

勉強なくして上達はありえない。スポーツ、囲碁や将棋、音楽や絵画など、あらゆるものについても同様だ。本での勉強というより、コーチから直接指導をうけることもあるが、結局は同じことだ。

理論と実践練習の両方を組み合わせ、同時並行に習得していくことで、飛躍的な向上が期待できる。会社で実践的な修行をし、帰宅してからは、最低1時間は勉強をする。これができるかどうかで決まる。

私は下積み時代、10年間で200冊の経営関係の本を読んだ。200冊と言うと驚く人もいるかもしれないが、月平均だと1,67冊だから、そんなに無理な数字ではない。好きで読んでいたら、いつのまにか増えていた。

実際には、 中身が濃い勉強、修行なら、5年間100冊程度でいいと思う。私の場合は、手引きしてくれる人もなく、順調というわけでもなかったため、人より長くかかってしまった。

勉強のことで注意したいのは、 経営の本といっても、ズバリ「中古レコード店の開業の仕方」というような本は、ないということだ。たとえあっても、この手の安易なハウツー本を1冊2冊読んだからといっても、たいして役には立たない、と思ったほうがよい

そもそも軽い勉強で済まそう、などとけっして考えてはいけない。 受験勉強をするぐらいの覚悟でいてほしい。では、具体的に何をどう勉強したらいいのか?これが、最初の難問である。

ところで、 あまりにも仕事が大変で、家で勉強できない、という人もいるだろう。とりあえずは、通勤時間を活用すること。外回りの営業マンなら、仕事の合間に勉強することも十分可能なはずだ。それでもダメなら転職するしかないだろう。

❹私のおすすめする、経営書アレコレ
「勉強」についての詳細は、またの機会にしっかり取り上げるつもりである。ここでは、 少しでも経営に関するものを幅広く、たくさん読んでいくことが大いに役立つ、と覚えてほしい。ちなみに私が読んできたものを以下に述べる。

• スーパーマーケット、コンビニ、デパートなどの 販売理論の本。(必須)
• ダイエー、パナソニック、トヨタなどの日本を代表する 企業ノンフィクションもの。
• 近江商人など、 日本近代商業発展(近江商法)の流れ。
• 孫子、韓非子、管子、などの 中国古典。(自営業の心構えをつくる。自己啓発。)
• 圧縮陳列その他の陳列方法、立地の設定、内外装、宣伝広告と集客戦術、会計、防犯、接客ノウハウなど、 店舗作りの実用書。(必須)
• 地域ナンバーワン戦略や、差別化戦略などの、 経営戦略に関する本。(経営コンサルタントの船井幸雄氏の本など。)(必須)
 経営者、社会人としての生き方、考え方に関する本。自己啓発本。(松下幸之助の本など)

良書は読めば自分の血となり肉となる。 自分が経営者として充電され、ぐんぐんパワーアップしていることを、真に実感できるだろう。 では、本テーマに戻り、今いる会社でできる修行の具体的方法について、順を追ってご説明しよう。

❺ステップ1  会社のすべての業務、内外の情報を把握する。
今いる会社で経営感覚を身に着けるには、 まず社長と同じ目線に立って考えられるようになる必要がある。そういう視点を持つことができて初めて、経営について考えることができる。

では、どうすればよいか。

まず最初に その会社の主たる業務すべてについて、可能な限り把握していくことだ。 そもそも普通の社員は、自分の担当する業務のことしか関心がない。せいぜい関連する業務に留まる。そもそも会社全体の経営についてまでは、それほど頭にない。これでは経営思考が育つわけがないのは当然だろう。

すべてを完全に把握する必要はない。ただ、およそのことは把握できるだろう。それぞれの業務がいまどんな状況で、何が問題なのか。今後どうすればよいのか。それだけで十分だ。

社内業務に加えて、 社会の情勢や、とりわけライバル企業を含む業界情報は最低限、頭に入れる必要もある。人から情報を仕入れるとか、業界新聞やホームページ、パンフレットなどもチェックするなどしていく。

なんだ、そんなことまでしなくてはいけないのか、と思うかもしれないが、 情報収集は、自分が自営業者として生きていく上で欠かすことはできない必須事項だ。経営者は常に周囲にアンテナを張り、先を見据えてやっていく必要がある。

経営者を目指すのなら、 広く大きな目を持つことが、どうしても必要なのだ。 勉強も仕事の勉強と経営の勉強の両方だ。大変だが頑張ってほしい。

ハッキリいうが、この世は勉強したもの勝ちである。たとえ毎日1時間であっても、十年二十年と継続していくうちに、ものすごく差が開くことになる。 事実、学生時代にぱっとしなかった人が社長になったり、優秀だと思われていた人がその後さっぱりだったりで 逆転現象がよく起こるのは、そういうわけである。(※もっとも、勉強は、本だけではなく、直接人から学ぶということもある。)

繰り返しになるが、 勉強は1日1時間でいい。ただし、コンスタントにやることだ。

❻ステップ2 会社の業務内容を適正に評価、問題点をあぶりだす。
社内外のことがわかってくれば、必然的に、自社の様々事柄について、長所や問題点がハッキリと見えてくる。また、その改善策もいろいろ考えられるようになる。

状況が見えない人は、問題をうまく解決できないのは当然だ。経営能力の差とは、まず第一に、見えているかいないかの差である。 「先見の明」というが、その差がそのまま経営力の差でもある。

外からちょっと見ただけではわからないが、店や会社には、「経営力の差」というものが歴然とある。それがハッキリ出るのは、不景気などの厳しい状況にさらされたときである。

このような逆境に対して、適切に対応し乗り切っていける経営者と、それができずに辞めていく人に分かれていく。生き残ったほうは、その後ますます繁栄する。これは、経営の世界の鉄則である。(適者生存)

(※経営の神様と言われた、パナソニックの創業者、松下幸之助氏は、「景気よし、不景気またよし。」という名言を残している。

❼山頂から展望するような、大きな視野を手に入れる!
よく、ビジネスの世界では、 「問題解決能力」とか 「問題発見能力」とか言って、有能なビジネスマンの指標にしている。問題解決能力というと、何か特殊なすごい能力を持たなければいけないのか、と思いがちだ。 

しかし、よく考えれば何のことはない。要するによく見えているかどうか、というだけのこと。 よく見えている人は、すべての状況があらかじめ全部わかっているから、解決策を見つけるのも簡単だ。

言葉を変えて言うと、 こういう人は他の人より「大きな視野を持っている」とも言える。

登山に例えてみよう。 登山の途中までは、下界の景色はほとんどわからない。だが、頂上付近までくると急に視界が開け、今まで見えなかった下界の景色全体がすっかり一望できるようになる。それと全く同じこと。自分の経営レベルが上がることで、さほど考えなくても、問題点も解決策もすべて一望できるのである。

経営能力(経営感覚)を高めるということは、まさに経営の視野を大きく広げることにほかならない。どんな人も努力しだいで、高いところから眺めたような大きな視野を持つことが可能となる。まさに鳥のような大きな視点を手に入れられるのだ。 どの道をどう行けばがよいか、どんなリスクがあるか、その対策は何か、他の誰よりも早く正確に知ることが可能になる。

(※スポーツ選手、大工、看板職人、教育者、刑事、運転手、医者、営業マン・・など、 あらゆる分野でプロと言える人は、自分の専門分野に関して大きな視野をもっているといえる。特別なことでも何でもない。)

❽ステップ3 自分の考えを明確に持ち、会議などでどんどん提言していく。
さて、ここまできたら、会社の業務や経営全体について、自分なりの考えが出来てくるはずである。 自分の考えを明確にし、表明する。これが、次の新たなステップの重大課題だ。 会議などでは、どんどん遠慮なく発言しよう。間違いではないかとか、怒る人がいるのではないか?などと余計なことは考えなくともよい。

面白いもので、 良い意見を言えば必ず注目されるようになる。やがてあなたは、自分が職場の議論をリードする存在になっていることに気づくだろう。

これは、あなたの経営を見る「眼力」がそれだけ育ってきている証拠でもある。あなたの言うことに、誰もが耳を傾けるようになる。そしていつのまにか 自分がこの会社の経営に参加しているということを、強く実感するようになるだろう。 さて、大きな山は、越えつつある。もうひと踏ん張りだ。

❾人間関係には、要注意だ!
ここで注意しておきたいことがある。 うぬぼれないこと。そして上の人を過度に怒らせたり、対立したりしないことだ。若い時は増長しやすい。調子に乗って暴走し、特定の人と過度につるんだり、派閥をつくるような行為も絶対にダメだ。敵はつくるべきではない。修行の妨げになるだけである。

職場では、自分と意見の合わない相手、どうしても対立してしまう相手は、必ずいる。会議ではいくら対立してもかまわない。しかし、 それ以外の場では、対立した相手にも配慮する。できるだけ相手の話もよく聞き、コミュニケーションをはかる。こういうことを常日頃、心掛けるべきだ。(難しいが、努力してほしい。)これは、修行を長続きさせるコツでもある。

❿ステップ4 提案したアイデアを実行! 経験値を高めていく。
会議などで提案すると、上司から「じゃあ、おまえにまかせるから、やってみろ。」という話になりやすい。

こういわれたら、当然引き受けるべきだ。逃げてはいけない。うまくいくか否かは、問題ではない。せっかくの大きな修行のチャンスを、自ら放棄するのは愚かなことだ。

とにかく経験を増やしていくこと。苦労したことの一つ一つが大きな修行となり、自分の財産になる。真の財産とは金品ではない。経験である。こういう財産は、後になるほど大きくものを言う。


逆に金をケチったり、怖がったりして、新たな経験にチャレンジしようとしない人は、基本的にダメな人である。良いチャレンジは、たとえ借金してでもするべきだ。 それが自分という素材を、大きく深く、耕していくことになる。特に若い人は、そういう自覚を持って頑張ってほしい。

多くの「経験」という財産を持つことができた、と実感できるようになれば、順調にきているといってよいだろう。次は、いよいよ仕上げである。

⓫ステップ5 市場調査は重要だ!市内の各レコード店を、しっかり調査、研究すること。
ここまで来た人には、自分が知っているレコード店すべての経営の実態が、ほぼ見えてきていると思う。それぞれの店主の好み、考え方、経営レベル、経営戦略、問題点などが、CTスキャン画像のようにハッキリと分かるはずである。

この店主は、○○が好きだから、○○のような考えで品揃えをしているが、これではうまくいかないな。ここの立地から考えて、全体の値段は、もっと下げるべきだ。ただし、△△コーナーは、多少高くてもいいから量的に増やし、さらに充実を図ると面白いかもしれないな。そのために宣伝広告はもっと・・・しなければ。などということが、慣れてくると自然にスラスラと出てくるだろう。

同業他店の研究は、絶対的に重要だ。優良店とそうじゃない店は何がどうちがうのか、全店を見まわし、考えていく。

他店のことがよくわからないのに、自分の店をどう創ったらよいかなんてわかるわけがないのだ。独りよがりは絶対に禁物だ。


気になった店があれば、そこの店主に直接話を聞くのが一番よい。しかし、それが十分できなくとも、棚の内容、立地、規模、お客さんの来店状況など、いろいろな角度から、調査・情報収集をしたりして、検討していくことはできるはずだ。

レコード店に限らないが、他店のことをよく知らずに開業する大バカものがいる。まるで鉄砲を持った敵にたいし、闇雲に竹ヤリで突っ込んでいくような話だ。ムコウミズも甚だしいが、たいていはみじめな結果におわる。

ところで、一番気になるのは 売り上げがいくらになるか、ということであろう。収益の数字はさすがに店主には聞きにくい。(聞けるという自信があれば聞いてほしい。)私の場合は、店を開業する前に、同業の店(古書店)何件かをサンプルに、我流ではあるが売上調査(市場調査)を実施した。そして、大体の収益を予測してから開業した。

収益予測ができなければ、怖くて開業などできるものではない。(※市場調査の具体的方法については、またの機会にしたい。)

⓬ステップ6 たくさんの経営者の話を聞こう
経営は生き物のようであり、実に難しい。いくら勉強したり、他店を観察したからといっても、 想定外のことだってある。開業前にすべてのことを完全に把握しきれるわけではない。

例えば、昔。古書店ではかなり立派な スチール書棚を使っているところもあったが、これがけっこう高い。(20坪で400万ぐらい。)お金のない経営者にとっては大きな負担であり、せっかく立派なスティール棚の店を開業しても、売り上げが悪く早々と閉店してしまうところもあった。閉店しても借金だけは残ってしまう。これでは、泣くに泣けないだろう。立派なスティール棚なら成功するはずだ、と誤解している店主もいたようだ。

実は、古書業界では昔から、「棚にお金をかけるよりも、商品にお金をかけろ」といわれている。だからいくら棚が立派で見栄えが良くとも、商品が悪ければダメなのである。棚の良し悪しは、売り上げとは関係なかったのだ。実際、当店も棚は自作で安くすませている。

こういう、ちょっとしたことを知らずに、 勘違いしていて大損する人もけっこういるのである。 もし、古本関係のよい知り合いがいて相談できたなら、けっしてこんな悲劇は起こらなかっただろう。

一見気づきにくいが、意外と大事なことというのはよくあることだ。本での勉強とは別に、 人から直接、生の情報を集めることがいかに大切か、ということを知ってほしい。

注意すべきことがある。話を聞くという場合、たった一人からだけ聞くというのも、実は危険なことである。人には様々な考えがあるし、知識の偏りもある。 できるだけ多くの人から話を聞き、その中で自分にあった仕方考え方は何かを、時間をかけてじっくり考えていくことがベストであろう。

⓭まとめ。独自の経営戦略を考え、計画を立てよう!

これで、会社での修行に関する全課程は、終了である。

ステップ1~6の修行手順を示したが、1つのステップが完全に終了してから、次のステップへ進むというよりも、 実際には、いくつかのステップを同時平行で進行していくことになる。いろんな段階がゴチャまぜになりながら、各段階を行きつ戻りつしながら、全体的に進んでいくのである。だから、会社の業務を把握してなくとも、会議でどんどん発言してもかまわない。

また、これまで書いたことは、理想的に進んだ場合についてだと考えていただきたい。私も、修行時代に間違いや無駄なことを、随分してきている。これからチャレンジする人も、完璧でなくとも気にすることはない。まあ、最低60点以上を目標に頑張ってくれれば、と思っている。

さて、修行を終了したその次は、いよいよ本格的な開業準備に入ることになる。(普通、1年間ぐらい。)自分の考える経営方針に合致した戦略を選択し、時間をかけてしっかり計画を練り上げれば、成功はほぼまちがいない。

しかしながら、ここまでの準備が十分整っていない人は、自分の取るべき経営方針、戦略がわからない。 中途半端なまま、見切り発車で開業しても、これといった特徴も何も打ち出すことが出来ない。こういう店の場合、お客さんからの支持を得られることはないだろう。だからこそ、勉強と修行、計画にしっかり時間をとって、取り組む必要があるのだ。本格準備については、またの機会に述べたい。

ところで、一つだけ気になる問題がある。 修行が順調にいくと、社長や上司から将来を期待されてしまい、脱サラしにくくなることだ。これは、なんとも皮肉なことだ。人によっては、かなり悩むにちがいない。しかし、自分が本当に自営業を目指したいのなら、ブレることなく目指し続けてほしい。人生は一度きりしかないのだから。

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☆次回以降の掲載予定

■もっと挨拶をしよう! 挨拶でハッキリわかる、新規店舗の成否の行方。

■レコード店を開業したくても、親が猛反対だ~! あなたならどうする?

■レコード店の店主は、何故こんなにふてぶてしいのか! どんな逆風の中でもしぶとく生き抜く自営業者の流儀とは?

■昔の店主は、本当に怖かった! 泣く子も黙る、昭和の名店アレコレ。

■レコード店の命運を大きく左右する、二つの大問題とは何か? どうやってクリアしたらいいのか!

■レコード店で、買わないお客さんは「出入り禁止」になるというのは、本当か? 絶対「出入り禁止」にならない店とのうまい付き合い方、コツはこれだ!


※以上順不同、月1~2回の更新予定です。


※大変お待たせしました。2か月ぶりの更新となりました。 当面の間は、月1~2回のペースを守って、やっていけそうです。今後ともよろしくお願いします。

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