中古レコード、CDの買取や販売について、また日々の経営について、考えたこと、伝えたいこと、などいろいろ書いていきます。月に1~2回、更新していく予定です。
中古価格の高いレコードの買取が、必ずしも高くなるとは限らない理由ーその1
更 新:2021-08-30
テーマ:買取と販売
中古レコードの価格と買取の値段のシクミについて考える
■買取の値段のわかりにくさ
ほとんどの中古レコード店の壁面には値段が高めのレコードが、ジャケットの面が見えるようにしてズラリと並べてある。
これは販売促進というだけでなく、店をPRし、いい買取りにつなげたい、というねらいがあるからだ。
あるとき、壁面のレコードの1枚を指さし「これと同じレコードが、うちにもあるけど、ここに持ってきたら高く買ってくれるのか?」と聞いてくるお客さんがいた。
よくあることである。
それは確かにレア盤で、そこそこ高い値を付けてはいるが、間違いなく売れるという確信は全然なかった。
もしかするとずっと売れ残るかもしれず、高い買取りはとてもできそうもない。
第一、そのお客さんは同じレコードだと言っても、
初発なのか再発なのか、国内盤なのか輸入盤なのか、帯付きなのか、保存状態がどうなのか、モノを見ないとわからない。
だから、具体的な値段については、きちんと査定をした上でなければなんとも言えないのである。
私は「お客さん、そのレコードはそれほどでもないんですが、隣にあるのはけっこう高く買いますよ。」と言い、同じくらいの値段のビートルズやピンクフロイドを指さしながら、「いいのがあれば、ぜひお願いします」と答えておいた。
■早く確実に売れるかが重要
ビートルズ、やピンクフロイドは人気盤だから適正価格なら、すぐに売れる。
買取を少々高くしても確実に利益を出してくれる。
つまりは、早く確実に売れるレコードが利益を約束してくれるのであり、店にとっては良いレコードということになる。
したがって買取も高くできるわけだ。
逆にいくら名盤、珍盤でも、足の遅い、売れ残りの可能性の高いモノは、残念ながら安くしか買えないのである。
■店の棚はいろいろあるほうが面白い
もちろん、私は必ずしも売れるレコードだけを扱いたいというわけではない。
むしろ、売れ筋盤と、売れ筋ではないが置いておきたい盤を、バランスよく配置しているつもりである。
ほとんどの店が、そうやって工夫しながら、自分なりの店を創っているはずだ。
店主の好みという要素もある。
絶対売れそうもない、こだわりの品ぞろえしている店がよくあるが、強烈な個性を放ち、実に面白い。
・・・だいぶ話が、ズレてしまった。次回はもう少し突っ込んで、買取の値段のシクミ
について書いていきたい。
■次回以降の掲載予定
■ 中古価格の高いレコードの買い取りが、必ずしも高くなるとは限らない理由ーその2
■ 出張買取の出張料は、本当に無料なのか?
■ レコード屋の店主は、こだやりの強いガンコな職人気質?
■ 敷居が高い店でも大丈夫?正しい店内マナー、あれこれ。
■ 店で中古レコードを高く売る、以外なコツ。
■ 誰でも中古レコード店経営ができる!・・・わけではない。
■ 常連客は、はたして優遇されてるのか?常連客の有利,不利。
※以上、順不同。月2回程度の更新
過去の関連記事